ズートン・ワン ピアノリサイタルへ行ってきました

ピアノの先生の日常

ズートン・ワンのリサイタルへ。
彼女の音色と表現力の「引き出し」の多さに、終始魅了される時間となりました。

今回はショパン、シューマン、リストといった作曲家たちの若き日の作品を中心としたプログラム。
瑞々しくフレッシュな音色で、YouTube越しに聴いていたショパンコンクールでの演奏とはまた一味違う、新たな魅力を存分に聴かせてくれました。

≪ショパン作品≫
ノクターン第3番は遅めのテンポ、即興曲は全体的に速め。
どちらも過度なルバートはせず前向きに。
durの曲が多かったのもありますが、「ショパン」からイメージする繊細さや哀愁や憂いとは違った、新しいショパン、ショパンの「陽」の部分を知れたような気がしました。
明るさの中に時折のぞかせる絶妙な「陰り」の表現や内声の聴かせ方が素晴らしく、立体感のある演奏が見事でした。

『幻想即興曲』は、鍵盤楽器とは思えないほど滑らかで流麗な打鍵に息を吞みました(まるで弦楽器かのように滑らかでした!)。

≪リスト≫
『「フィガロの結婚」の主題による幻想曲』は、集中力と体力が求められる大曲ですが、ダイナミックな演奏でホールを圧倒。視覚的演奏効果も高い曲で、観客を楽しませてくれました。その後、休むことなくアンコールを2曲も披露してくれました。

≪全体感想≫
情熱と確かな技術、そして深い色彩感を併せ持った素晴らしいピアニスト。ぜひ次回はまた全く異なるプログラムで、彼女の違う一面を聴いてみたいと思わせる極上のリサイタルでした(別の作品では、また異なる魅力を聴かせてくれることと思います)。

≪残念だった点…≫
サイン会での出来事。撮影許可もないのに、パシャパシャ写真を撮るお客様方がとっても残念でした…。こういう場合は、「いいですよ」とアナウンスがない場合は、撮影NGです。
しかも、ホールスタッフから「撮影はご遠慮ください」とはっきりと言われたあとにも、撮っている方がいて…一度シャッター音が鳴れば、あとに続く人も一人ではなくて…。
こういうことがあると、最悪、奏者さんが「もう、あのホールには行きたくありません」となってしまう場合もあるので、本当に皆さんでマナーを守ってほしいです。
素晴らしい演奏を聴かせてくださったのに、観客のマナー面で嫌な思いをされただろうと思うと、悲し過ぎるし、まだまだツアー前半だったのに、ストレスも多いだろうと思うと気の毒でならないです。

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